Q,尾張西地区ローバース 軌跡(みち)の皆さんがしたローバリングを教えてください!

尾張西地区ローバースが主催で募金活動を行いました。被災地への支援であることはもちろん、日本連盟・県連盟の活動を通じて、スカウト個人の成長と地区ローバースの活性化に繋げることもできるためです。また、募金活動に参加した中で現地に行って支援をしたいという想いがある仲間を集め、実際に被災地(岡山県倉敷市)へ行き、ボランティアとしての活動もしました。

被災から一か月後の風景、道路が土で覆われ、窓は割れて、復興への道の長さを感じた。

Q,奉仕をする意思を固めたとき、それを実行へ移すときはどういった困難がありましたか?

A,まずは身の回りに、個人で災害直後の現地に行った人がいなかったので、どのような形で行ったらよいか、何を準備する必要があるのか、など分からないことが多すぎたこと。また、ジャンボリーがあったという事もあり、ボランティアに対する気持ちに反して、地区を含め私たち自身、準備が慌ただしくなってしまったこと。さらにはボランティアをするうえで保険のことであったり、地方自治体からの支援(被災地までの往復の高速代の申請)であったり、準備段階でやることが多かったことです。

Q,募金活動だけでなく現地での奉仕活動も行ったということですが、募金活動からさらに一歩先へ活動を展開したきっかけは何だったのですか?

A,はっきり言ってこれといって何か特別なきっかけがあったわけではありません。ただ、今まで生きてきた中で全国各地で様々な災害が起きている事実を認識していたことに加え、スカウト運動の中では、常に他の人々を助けることを学んできました。そのため、ローバースカウトとして何かできることはないかと考えた時、募金活動をしたうえでさらに「現地に行く」ことが必要なのではないかと思いました。こうして、賛同してくれる仲間を集めることになりました。

浸水してしまった住居内の家具・家電等を搬出し、その後住居内を清掃する

Q,スカウト活動で“仲間”は大切ですよね。ローバー年代で仲間を集めることは簡単ではないはずですが、今回はいかがでしたか?仲間集めに関してどのように考えていますか?

A,仲間を集めることは決して容易なことではないです。ただそんな中でも私たちは今までスカウト運動を続けてきて、様々な大会や地区の活動で仲良くなった素晴らしい友人たちがいます。それぞれに自分の熱意をもって説明し、誘っていくことで、結果として今回は私を含めた4人で現地に行くことができました。つまり、どんなことがあっても、自分自身が強い熱意を持ち、共感してくれる仲間を地道に探し集めていくことが最善の道であると考えています。

ボランティアを募って参加した尾張西地区ローバース 軌跡の4人

Q,ローバースカウトは"スカウト"であるため、指導者からの支援・指導者からのアドバイスがあったと思います。指導者の方々から今回なされたことを教えて頂けませんか?

A,今回一番指導者の方々に協力していただいたのは備品面での支援です。現地に行くにあたり現地の正確な情報を得ることができなかったので、どのような状況にも対処できるように装備を集めたのですが、当然スカウトの個人備品だけでは足りなかったので、各自の隊指導者を通じて、団から備品を貸してもらい揃えました。

Q,募金活動や奉仕活動をローバースカウトとしてどういった想いでされたのでしょうか。

A,災害が発生した時点で、今の自分に何ができるのだろうと思ったら、地区ローバースの組織で仲間を募って、募金活動ができるのではないのかとすぐに思いつきました。それが、ローバースカウト活動+尾張西地区ローバース軌跡の存在意義です。
 自分たちが今回行くことで、もし次に同じような災害が起きた時、自分も含めて仲間が行きやすい環境を作るために、先例を作ろうと思いながら行いました。その点で、大変な点はあったものの、自分の経験を様々な場所で他の仲間たちに伝え、ボランティアに行くことは決して難しいことではなく、現地の人のために力になりたい、という気持ちがあれば誰だって簡単にできることなのだと伝えられたので、目標は達成されたと思います。